湖北省の省都である武漢は、貿易、輸送、テクノロジーにより経済発展を続ける中国中部で最も人口の多い大都市です。
武漢の蛇山に建つ黄鶴楼は、江南三大名楼のひとつにも数えられ、武漢市のランドマークともいえる高さ約51メートルの建造物です。三国時代の建立といわれますが、数々の破壊と改修が繰り返され、現在の建物は清代の建築を基に1980年代に再建されたものです。
屋根には10万枚の黄色の瑠璃瓦が使われており、ひさしの先端がはね上がるようなデザインは翼を広げた鶴を模しています。
1階の磁器絵画、3階の漢詩、最上階からの長江と武漢の壮大な景色をご覧いただけます。
帰元禅寺は清代初めに建てられた漢陽の仏教寺院です。
豊かな表情でコミカルなポーズをとる五百羅漢が祀られています。
故・毛沢東主席が1960~1974年の間に20回以上滞在した別荘です。バードウォッチングに最適な場所としても知られています。
全長1,680メートルの長江大橋は、1957年に長江初の橋として建設されました。
「武漢三鎮」と呼ばれる漢陽、漢口、武昌の3つの地区を繋ぐ重要な役割を果たしており、この橋が造られる以前は長江を渡るために1日かかったといわれます。
2層構造からなるこの橋は、上部を4車線の車両道路と歩道、下部を鉄道が通っています。
武漢の武昌区に位置する湖北省博物館は、1953年に設立された市内で最も有名な博物館です。
4万平方メートルにもわたる敷地内には、湖北省と楚の文化を伝える青銅器、竹簡、漆器、シルク製品、兵器、翡翠や金の装飾品など、16点の国宝と812点の一級文化財を含む20万点にもおよぶ文化財が所蔵されています。
中でも有名なのが、編鐘館で展示されている65鐘からなる大規模な編鐘です。戦国時代(476 BC~221 BC)の君主の墓である曽侯乙墓から出土したこの編鐘は、当時の高い鋳造技術と音律理論を知る上で貴重な遺物となっています。
古代楽器演奏ホールでは毎日11~16時に古代中国音楽の演奏会が行われ、曽侯乙墓の編鐘や編磬をはじめとする古代楽器の複製品が奏でる美しい音色を楽しめます。