ヤーラ国立公園でヒョウを探したり、ラムサール条約で認定された野鳥保護区域のバンダラ国立公園を訪ねたりしましょう。ヤーラ、バンダラ、クマナの3つの国立公園は毎年8月から3月にかけアジアの水鳥や野鳥が渡ってくるルートの先端にあります。国立公園のほかにもバードウォッチングにぴったりの場所がいくつかあり、古代の僧院シトゥルパウワ寺院、デバラウェワ湿地帯、パラトゥパナ塩田などがお勧めです。ビーチはウミガメの産卵地として有名です。
バンダラ国立公園
バンダラ国立公園はスリランカで渡り鳥を観察する最高のスポットのひとつで、ユネスコエコパークに指定されています。美しいラグーンと水鳥の生息地として知られ、オオフラミンゴを含む197種以上の鳥が生息しています。
植物も多種多様に生い茂るバンダラには、ほかにも両生類324種、爬虫類48種、哺乳類32種が生息しています。チョウもスリランカ最大種を含め52種の生息が確認されています。
森は数多くの絶滅危惧種の大事な生息地でもあり、スリランカゾウ、サンバーシカ、アクシスジカ、ヒョウ、イノシシ、インドグレーマングース、ナマケグマ、スモールインドジャコウネコ、ゴールデンジャッカル、インドタテガミヤマアラシなどの動物がいます。
ヤーラ国立公園
ハンバントッタで一番人気の観光スポット、ヤーラ西(ルフナ)国立公園は、ヒョウの観察や撮影ができる世界有数のスポットです。
保護区にはほかにもたくさんのゾウ、アクシスジカ、サンバーシカ、水牛、ナマケグマ、ジャッカル、マングース、センザンコウ、ワニなどが生息しています。
ヤーラには約115種の鳥も生息していて、コフラミンゴ、三光鳥、カワリクマタカ、タカサゴクロサギなどが見られます。
ジャングルリバーサファリ
ワラウェ川の川下りは観光客にも地元の人にも人気のアトラクションです。 ジャングルリバーサファリでは、6種のマングローブ、72種の鳥、52種の魚、38種の植物、28種の動物を観察できる豊かな生態系にご案内いたします。
クダウェラの潮吹き岩
地元では「フンマナヤ」として知られる潮吹き岩は地下洞窟から海水を吹き上げる自然の噴水で、ディックウェラとタンガラの間にある南沿岸の漁村クダウェラにあります。岩の上からはシンハラジャ森林保護区とインド洋の壮大な景色を楽しめます。
ハンバントタの遺産は、古代仏教文化、植民地時代の歴史、スリランカの伝統芸術が融合した魅惑的なものです。その史跡は何世紀も前の宗教的慣習を強調し、地元の職人村では伝統工芸を紹介しています。古い海上貿易ルート沿いに位置するハンバントタは、スリランカの過去や伝統との深いつながりを求める観光客にとって、文化の宝庫となっています。
シトゥルパウワ寺院
シトゥルパウワ寺院は仏教学で最も尊重される場所のひとつです。シトゥルパウワという名前は新しくつけられたもので、古代には「静寂な心の丘」という意味の「チッタパバッタ」という名前でした。
1世紀にはここに12,000人の阿羅漢(最も高い次元の悟りを開いた仏教僧)が住んでいたという伝説があります。
アヌラーダプラやその他の街にあるような大規模な寺院とは違いシトゥルパウワでの生活は厳しいもので、静寂と隔離を真に求める僧侶や尼僧だけが集まりました。
マハ・シトゥルパウワ岩の前の寺院は複雑な構造の洞窟の一部を活かして建てられました。岩の上からはカヴァンティッサ王(100-140年)が建立したとされるシトゥルパウワ仏塔が見えます。
たくさんの洞窟に初期バラモンの教えが刻まれていて、絵画の一部も残されています。シトゥルパウワ東部には古代の説法部屋の名残りが見られます。
ティッサマハーラナ
古代の仏塔ティッサマハーラナは、ティッサの町を囲む水田の中にあります。
スリランカで最も重要な仏教巡礼地16カ所(ソロスマッサーナ)のひとつで、仏塔にはブッダの聖なる歯とおでこの骨が収められているとされています。近郊のサンダギリ仏塔、ヤタラ仏塔、メニク仏塔も人気の巡礼地です。
カタラガマ
聖なる町カタラガマには多文化の歴史的遺産が残り、スリランカの民族的・宗教的な協調性を育んでいます。
カタラガマは最も重要な仏教巡礼地16カ所のひとつでもあり、キリウェヘラ、マハーボディ、セラカタラガマ、ワダシキカンダに巡礼者が集まります。
タミル人のヒンズー教徒にとってカタラガマは、6つの顔と12本の腕を持つ軍神スカンダの地でもあります。
マニックガンガ(宝石の川)は、巡礼者が沐浴し身を清める場所です。川からたくさんの宝石が取れること、医療的な効果を持つ木が水辺に立ち並んでいることから、川には不思議な治癒の力があるとされています。
ムルキリガラ石窟寺院
スリランカ南部で最も重要な石窟寺院、ムルキリガラは高さ200mで、周囲を取り囲む森の中にほぼ垂直に建っています。
歴史は紀元前2世紀までさかのぼり、「マハーワンサ」にはサッダティッサ王(紀元前137-118年)が頂上に仏塔を建て、ブッダの遺品を収めたたと記されています。頂上までの階段は533段あります。
キリウェヘラ
最も重要な仏教巡礼地16カ所のもうひとつにキリウェヘラ仏塔があります。古代のマハーセーナ王が建立したヒンズー教寺院のそばです。
ブッダはスリランカへの3度目にして最後の降臨の際、当時(紀元前580年)カタラガマの地を治めていたマハーセーナ王に会いました。ブッダの説法を聞いた王がそのお礼に建てた仏塔が今も残っています。
キリンダ
小さな漁村のキリンダにはかわいらしいビーチが広がり、美しい景色と豊かな歴史に彩られていますが、観光客にはまだあまり知られていません。水面に出た岩礁からは、長く伸びる砂浜とその先に広がる海の壮大な眺めが楽しめます。晴れた日にはグレートベースズリーフに立つ灯台が遠くに針のように見え、ティッサマハーラナの全景も広がっています。
キリンダのドゥッダガーマニー王はスリランカ史上最高の戦士とされています。タミルのエララ王を制圧し、紀元前161年から137年までスリランカを統治しました。現在でもシンハラ族を救済したことと仏教を守ったことで英雄として崇拝されています。
ほかの伝説とも相まってキリンダには多くの巡礼者が集まり、ヴィハーラマハーデーウィの像にお供えをして信仰を深めています。