本声明は、2023年12月31日に終了する会計年度に、2015年英国現代奴隷法(以下「本法」)第54条に従い、Shangri-La Hotels PTE Limited(以下「シャングリラUK」および「当社」)が発表するものです。本声明は、イギリスに拠点を置くシャングリラUKの事業を対象としています。シャングリラUKは、グローバルなシャングリ・ラ グループの一部であり、シャングリ・ラ ホテル ザ・シャード ロンドンを運営しています。
シャングリ・ラ グループについて
シャングリ・ラ グループは、世界トップクラスのホテルおよび投資用不動産の開発、所有、および運営会社であり、取り扱っている不動産には、オフィスビル、商業不動産、およびサービスアパートメントレジデンスが含まれます。当グループのその他の主な事業には、ホテルマネジメントサービスおよび販売用不動産開発が含まれます。当グループは現在、シャングリ・ラ ホテル&リゾート、ケリーホテル、ホテル ジェン、トレーダースホテルのブランド名の下に、75を超える国や地域に100軒以上のホテルを所有および/または運営しています。当グループの詳細は、こちらからご確認いただけます。
本法
本法は、奴隷制、隷属、強制労働、人身売買(以下「現代の奴隷制」)に関する犯罪を定めています。当社は、ホスピタリティ業界が現代の奴隷制の観点からリスクをはらんでいることを理解しており、本声明では、上記の会計年度に当社のビジネスがどのような予防措置を講じているかを詳しく説明しています。
当社は、あらゆる形態の現代の奴隷制に反対しており、そうしたリスクに取り組むためのポリシーと手続きを定めています。
現代の奴隷制に関するポリシーおよび手続き
国連グローバル・コンパクトの加入会員
シャングリ・ラ グループは、2011年に国連グローバル・コンパクト(以下「UNGP」)に加入しました。すべての参加者は、UNGPの10原則を実施するための取り組みについて説明した進捗報告書を毎年公表しなければなりません。同報告書は、こちらからご確認いただけます。当社は、当社のビジネス全体を包括するポリシーと手続きの中にこの10原則を組み込み、誠実さとインテグリティの文化を促進することを目指しています。現代の奴隷制の観点から特に重要な原則は以下のとおりです。
人権
原則1:企業は、国際的に宣言されている人権の保護を支持、尊重し、
原則2:自らが人権侵害に加担しないよう確保すべきである。
労働
原則3:企業は、結社の自由と団体交渉の実効的な承認を支持し、
原則4:あらゆる形態の強制労働の撤廃を支持し、
原則5:児童労働の実効的な廃止を支持し、
原則6:雇用と職業における差別の撤廃を支持すべきである
当社は、10原則の導入に向けての進捗を継続的に報告しています。シャングリ・ラ グループの最新のレポートはこちらからご確認いただけます。ポリシーと手続きはグループ全体で運用されているため、その多くは、英国の当社事業とサプライチェーンにおける現代の奴隷制のリスクへの対応に関連しています。レポートによると、2023年12月31日に終了する会計年度において、児童労働や強制労働の事例の報告はありませんでした。レポートではまた、以下で取り上げられている当グループの内部告発および内部告発者保護ポリシーについても言及しています。
指針
当社は、企業倫理を重視しており、当社ビジネスのあらゆる側面を支えるグループの一連の指針に基づき事業活動を行っています。当社は、すべての関係者との関係において、誠実さ、思いやり、インテグリティを大切にしています。また、地域社会、環境、同僚、お客様、ビジネスパートナーに対して積極的な貢献を実践することにより、社会的責任の遂行に深く関与し続けます。
人権ポリシー
当グループは2023年にグローバル人権ポリシーを導入しました。同ポリシーはこちらからご確認いただけます。当グループは、最高水準での人権の遵守に取り組んでおり、当グループの施設、業務、またはサプライチェーン内でのあらゆる形態の奴隷制や人身売買を容認しません。
行動規範
当社は、当グループのすべての業務で、法律を完全に遵守することを要求する行動規範に基づき事業活動を行っています。当社のホテルで勤務を開始する従業員は、行動規範の条項についてオリエンテーションを受け、入社時に行動規範のコピーに署名します。定期的な再トレーニングも行われます。
サプライヤー行動規範
当社は、サプライチェーンを通じて、倫理的かつ公正なビジネスの遂行に寄与してくれるような信頼のおけるサプライヤーと提携しています。当社は、すべてのサプライヤーが現代奴隷法を含む関連法規を遵守することを期待しています。
サプライヤー行動規範のコピーは、こちらからご確認いただけます。当社は、シャングリ・ラ グループの購買部門を通じて、多くの製品や消耗品を現地で調達し、食品・飲料の大半を現地で購入することによって、当社が事業活動を行う地域社会や地元企業を支援しています。
当社のサプライヤーもまた、当グループのサプライヤー行動規範を遵守し、自社の従業員、請負業者、およびサプライチェーンもその要件に従うことを保証することが求められています。現代の奴隷制に関する主な条項は以下のとおりです。
当グループ全体のサプライヤー行動規範では、シャングリラUKへの製品およびサービスの供給能力に影響を与える可能性のある適用法規制への違反については、当社に直ちに通知することをサプライヤーに義務付けています。サプライヤー行動規範の違反を報告するためのポータルは、こちらです。
購買プロセス
当グループの購買ポリシーに基づき、サプライヤーはサプライヤー行動規範に関するアンケートに記入します。この規範は、すべてのサプライヤー契約に附則として添付されており、当社は定期的な見直しを実施して、コンプライアンスを確保しています。すべての新規サプライヤーは、調達先が現地か国外かを問わず、ベンダー承認プロセスを受けます。このプロセスでは、その一環として、サプライヤー行動規範への署名が求められます。その後、当社の財務チームと購買マネージャーがサプライヤーを審査し、承認の決定を行います。部門の責任者全員が購買とサプライヤーデューディリジェンスプロセスのトレーニングを受けています。 2023年には、当グループは責任ある調達ポリシーもグローバルに導入し、社会的に責任ある方法で生産された製品、材料、およびサービスの調達へのサプライチェーン全体を通じた取り組みを公式に表明しました。責任ある調達ポリシーは、こちらからご確認いただけます。
従業員および労働者エージェントの確認
すべての従業員は、面接の段階、および入社日にも再度、就労資格確認を受ける権利を有します。資格確認はまた、給与システムを通じても自動的に実行され、銀行口座情報の重複が自動的にチェックされます。銀行口座情報の重複は、現代の奴隷制の観点から警戒すべき兆候です。
当社が利用している労働者供給業者に関しては、就労資格の確認を含む、さらなる措置が講じられます。契約の管理もまた実施されています。
内部告発および内部告発者保護ポリシー
内部告発および内部告発者保護ポリシーが制定されています。これは、当社の社員およびビジネスパートナーを含む関係者の不正行為の疑いに関する報告を奨励、促進、およびフォローアップするための手続きを概説するものです。このポリシーのコピーは、こちらからご確認いただけます。
トレーニングと能力開発
シャングリ・ラ ホテル ザ・シャード ロンドンでは、従業員一人ひとりに対して、入社時に行動規範に関する研修を実施しています。従業員が当社に入社するとすぐに、人権を尊重し、現代の奴隷制を抑制するための当社の取り組みが明確に伝えられます。
当社は、シャングリ・ラ ホテル ザ・シャード ロンドンにおいて、ロンドン警視庁との協力のもと、オペレーション・メイクセーフと呼ばれるプログラムを通じてトレーニングを提供しています。同プログラムは、児童の性的搾取と人身売買の実態について参加者に周知し、啓蒙することを目的としています。
また、弱い立場の若者の保護や被害者の支援を業務慣行の中に組み込むことも目指しています。このトレーニングセッションは、2023年11月に実施されました。
今後の展望
責任あるビジネスを追求する企業として、当社は業界の同業者とともに、現代の奴隷制の撲滅に取り組むことを約束します。
当社は、ビジネス全体を通じて人権を支援・擁護し、営業している地域社会において責任ある事業活動を行うために、既存の取り組みをさらに発展させていきます。
本声明は、シャングリ・ラ ホテルプライベートリミテッドの取締役会により承認されています。